県議会総務常任委員会の自主研究テーマは表記、電力です。当面の最大懸念であった夏季を乗り越えた、企業・家庭・産業界などの協力もあり、計画停電も実施せずに済んだ。この際、夏期電力需給の状況は如何だったのか総括しておくことが必要です。県庁での事務調査や、各地発電施設を見学してきましたが、いよいよ関電神戸支店さんへお邪魔し意見交換です。
関西広域連合では10%節電を決定し兵庫県でもLED照明の導入、エレベーター停止などいわゆる率先行動をとりながら県民にも節電お願いをしてきた。只この際重要なのは需給数値であり、協力要請だけでどれだけ節電に寄与したのかは定かでないし測れない。(しない訳にもいかないが)
総括すべき項目とは・・・・
①関電の想定供給量 (無理のない安定的供給量と言う意味か?)
②日ごとの電力供給実績
③原発・火力・他者融通など発電比率
④日ごとの最大消費量と気温
⑤消費層別の節電比率
等でこの後に続いて発電コスト、CO2排出量などが来る。
■今夏の最大需要日であった8月3日でみると、供給量は2992万キロWで需要量は、2682万キロWでした。ポイントは大井1.2号機の稼働で237、水力50、他社融通78 揚水123
即ち、節電協力で-305、原発稼働で+450となった。(単位キロW)
■他社融通の内訳
Jパワー、ITT、和歌山共同火力 362
工場の自家発電 106
他地域電力会社 177 (単位キロW)
■最大需要時間帯である14~15時で昨年対比(消費における減少量)
全体:-240万キロW 昨対-9%
家庭用:45万キロW 昨対-9%
業務用:85万キロW 昨対-8% (商業関連)
産業用:110万キロW 昨対-11% (製造関連)
■まとめ
大井原発分は結果的に不要だったとの論もあったが、結果論です。
原子力は常時フルパワーで発電することから、夜間の余剰電力を利用する揚水発電部分が400万キロW以上確保されしかも昼間需要期に供給できたこと。(火力は投入燃料により発電量を調整可能)
大量消費する大規模工場などの自家発電が普及したこと。
火力発電のトラブルが少なかったこと。