令和3年度予算要望会
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9月の重要政策提言に次いでいよいよ今回は来年度予算編成に対する申し入れを行いました。自民党兵庫県連の友好団体からの要望や、県議団7つの部会での調査研究などを踏まえ、301項目の要望書を取りまとめ井戸知事へ手交後、金澤副知事他、県幹部の皆さんに説明、その後意見交換となりました。
ポイントと要点
- 新型コロナ感染症の影響への総合的な対策
- 兵庫経済の再生
- 兵庫五国の地域再生の実現
- 県民総活躍社会の実現
- 災害に強い兵庫の実現
- 兵庫の未来を切り拓く政策の推進
私の担当部会(農政環境部会の特出し意見)
県産木材の有効利用と森林保全・再生
■経緯の確認・国産材利用に向けた今までの動き
1.公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律平成22年
戦後、造林された人工林が資源として利用可能な時期を迎える一方、木材価格の下落等などにより森林の手入れが十分に行われず、国土保全など森林の多面的機能の低下が懸念されています。状況を克服するためには、木を使うことにより森を育て、林業の再生を図ることが急務です。木造率が低く今後の需要が期待できる公共建築物にターゲットを絞って、国が率先して木材利用に取り組む、地方公共団体や民間事業者や住宅など一般建築物への波及効果を含め、木材全体の需要を拡大することが示されました。
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H22
年度 |
H23
年度 |
H24
年度 |
H25
年度 |
H26
年度 |
H27
年度 |
H28
年度 |
H29
年度 |
H30
年度 |
建物全体 |
43.2% |
41.6% |
41.0% |
41.8% |
40.3% |
41.8% |
42.3% |
41.9% |
42.7% |
うち公共建築物 |
8.3% |
8.4% |
9.0% |
8.9% |
10.4% |
11.7% |
11.7% |
13.4% |
■13.1% |
うち低層の公共建築物 |
17.9% |
21.3% |
21.5% |
21.0% |
23.2% |
26.0% |
26.4% |
27.2% |
■26.5% |
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H22
年度 |
H23
年度 |
H24
年度 |
H25
年度 |
H26
年度 |
H27
年度 |
H28
年度 |
H29
年度 |
H30
年度 |
建物全体 |
43.2% |
41.6% |
41.0% |
41.8% |
40.3% |
41.8% |
42.3% |
41.9% |
42.7% |
うち公共建築物 |
8.3% |
8.4% |
9.0% |
8.9% |
10.4% |
11.7% |
11.7% |
13.4% |
■13.1% |
うち低層の公共建築物 |
17.9% |
21.3% |
21.5% |
21.0% |
23.2% |
26.0% |
26.4% |
27.2% |
■26.5% |
2.平成29年兵庫県県産木材の利用促進に関する条例制定
3.兵庫県公共施設等県産木材利用マニュアル1.2 も作成
(工法や技術、環境・人体影響メリットを網羅)
4.兵庫県公共建築物等木材利用促進方針 平成23年制定
5.公共民間施設木造・木質化推進部会4部会が発足
部会構成員:県、市町、林業事業者、木材産業事業者、建築関係事業者、福祉関係団体、商工団体
活動:公共建築物や民間建築物等への県産木材の利用を促進するための目標設定と課題を検討する。
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これら手順を踏んだ取り組みは県産木利用に向けた基礎固めとして関係団体を網羅しており評価すべ方向性です。しかし残念ながらバイオマス需要には対応したものの建築木材利用はここ5年間ほとんど伸びてはいません。民間バイオマス対応という受動的施策としては機能したのですが、新たな経済循環(市場開拓等)能動的施策としては効果が出現していないのです。(県内素材集荷数量が伸びていない)公益機能優先で森林整備主体の事業実施がほとんどですから当然です。そろそろ建築需要喚起(死ぬまで待つのではなく自らけん引する覚悟)の施策が必要なタイミングですね。
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■過剰木材在庫利用緊急対策事業 (林野庁)
受付窓口 全国木材組合連合会 120億円
コロナ禍で輸出の停滞した木材活用 公共施設や福祉法人施設の木材利用促進
構造材床面積1平方メートル 39000円
内装面積1平方メートル 12000円
- 兵庫県下10棟の公共的建築物が外材で完成見込み、それを税金で支援する結果に??
- 林野庁事業ではTPPを考慮して国産材優先と明記できず。県なら当然地域材使用を優先するはず。
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- ~県産材利用促進部会は全く機能しなかった~
- 理由は単純です。県下の建材取り扱い業者の外材・国産材比率は7:3という現実があるからです。ここをまず5:5に持っていく実質目標設定が必須かと思われる。もしくはここを外した新たな流通ルートを創る。
そのためには!
定時定量需要を創ることですが、まず未着手のひょうごの公共建築物等木造・木質化重点実施プラン(仮称)を市町県国出先機関施設を含めて策定し、公共建築施設の県産材による木造化、木質化の年間計画を公表することとその事業への支援制度が必要です。(例えば市役所・会館、学校等教育・保育関連施設、福祉関連施設、)
また微減の個人住宅の県産材化事業に加え民間オフィースや駅舎ターミナル、などの利用頻度の高い建築物を木造化・木質化することを支援する県事業が望まれます。財源は来年度から満額(全国で620億円)交付される森林環境譲与税、また兵庫県法人事業税超過課税あたりです。
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関西、大阪経経済圏の規模に対抗するのではなく兵庫県内経済循環高の上昇(地域歩留り比率のアップ)が人口比で兵庫の豊かさになる。
(構造材の建築費比率は約10%、CLTなど壁・内装材込みだと20%、これが県内調達となる。次に大断面・集成材の県内加工も移輸入の抑制・移輸出の増加では重要です。