山陰海岸ジオパーク、ユネスコ再認
山陰海岸ジオパーク
世界ユネスコ再認定に向けての活動レポートです。
先ずおさらい(事実と経過)からです。
- ジオパークとは大地の遺産、科学的・景観的に美しい地形・地質を保全しながら活用し、ツーリズムとして等持続可能な発展をすることです。
- 日本には33地域のジオパークがありますが、これは日本ジオパーク推進協会(JGN)が認定しています。
- またその33の内6地域はユネスコが認定する世界ジオパーク(GGN)に登録されています。
- どちらも4年毎に審査を受けねばなりません。
- 本年は山陰海岸ジオにとってJGNの再認定年にあたりますが結果は条件付きOkでした。
条件(課題)とは、実施事業はともかく、ジオパークを推進する本部や事務局の体制が不十分とのことでした。
- その課題を解決しなければ、二年後のGGN(ユネスコ再認定)も怪しくなります。
執行体制
に対して議会もいろいろな角度よりモノ申さねばなりません。山陰海岸ジオパークは鳥取、兵庫、京都の日本海沿岸で総延長120キロオーバー、三府県で推進議員の会を発足させ毎年定期的な事務調査・現地調査を重ねてきました。府県域を越えた広域的な取り組みが不可欠ですから、関西広域連合や国会議員、関連省庁に対し要望と意見交換等を実施しています。
今回の訪問先は・・・
衆議院議員 石破 茂、谷 公一、赤沢亮正、斎藤鉄夫、本田太郎。
参議院議員 舞立昇治、青木一彦。
環境省自然環境局長 亀澤零治、国立公園室長 西村 学、係長 松平定憲。
文化庁文化財部長 山崎秀保、内閣官房まちしごと本部参事官 築島 明、主査 遠矢駿一郎。 (敬称略)
今後の課題と感想
ジオパーク地域の市町主体で構成された推進協議会の活動に対し府県の参画十分か、推進体制維持の負担金や組織マネジメントは明解になっているか? これこそが山陰海岸に限らず日本のジオパークの組織的位置づけの課題そのものであること。
ジオパークは環境、公園と捉えると環境省所管だが、文化史跡は文化庁、更に交流観光など持続性は経産省、地域創生の観点からは内閣府、更にユネスコ認定となれば文科省、海外機関との交渉は外務省も関係してくる。即ちジオパークのイベントや発展方向によって中心となるべき省庁は変わり、どこが支援に責任を持つのかが問題となる。財源手当ては困難が予想される。
それらを含めて
地元の執行体制の見直し、明確化と揺るぎない信念が必要となる。ゆえに推進協議会の組織体制が問われているともいえる。いっそ専門家を配した独立組織とすることも検討すべきかも。
いずれにしろ
日本のジオパークの先頭を走る覚悟がいるのではないかと納得した一日でした。