H30年代メタンハイドレード実用化
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兵庫県が主催して表記の開発促進講演会を行ったことは大変意義あることです。
講演は二部構成で、一部の講師は経産省資源エネルギー庁の溝田健志氏。役人らしく事実と計測データを基に現状を客観的に語られた。講演というよりは様々なデータを開示いただいたといったところ。しかし随分参考になった。
二部はご存知青山繁晴
氏の講演を聞くのは3度目か4度目となる、今回は硫黄島や白梅は無し、代わりに千春氏(奥さんでメタンハイドレードを魚探で探す博士)が度々登場! 一部とは打って変わって、劇場・激情型講演となった。二つを足して二で割ってもまだ将来像は見えにくい。
しかし希望的観測も含めてポイントを・・・・
最新データで平成25年4月に経産省が計画されたものからは、■太平洋側の砂層型(深海で砂に混ざって薄く広く分布)は平成30年を目途に商業化を実現する。 ■日本海側の表層型(塊で比較的浅い海底表面に存在)は平成28年までに埋蔵量・分布を広域調査。■埋蔵量は日本近海でLNG100年分
海洋資源は国家に帰属することから開発・発掘許可権限は国にある。だから府県が発掘利用はしにくいし、中国韓国などとの国境・経済水域問題などアジア国家間の課題も大きい。メタンハイドレードの実用化技術は日本が世界の先端である(今のところ)
現在世界的なエンルギー覇権競争をシェールオイルとアラブ原油が繰り広げて支援価格は比較的安価だが、青山氏曰く
「シュールオイル発掘は大量の化学物質投入で長くは継続できないだろう、中国やポーランド、南アメリカのシェール参入で価格変動は更に大きく、環境問題は一気に噴出する」
「自前のエネルギー確保は日本の産業革命以降の永遠の課題、戦争は資源争奪戦だったことを忘れてはならない」
「今スグ大量の税金を投入したメタンハイドレード開発は理解を得られにくいが、将来を見据えねばならない」
「中国の南沙諸島進出の目的はエネルギー、国挙げて世界のエネルギー開発研究に人材を送り込んでいる」
「京都府舞鶴港から兵庫県三田市までのLNGパイプライン構想を山田知事が提唱している。ガス化を日本海側で行い、産業集積地にしなければならない」
「単独でも私が早期に実用化を目指す(多分日本海側)、熱心な自治体も一部ある(どこか?兵庫?)」
エネルギー資源立地型として但馬や多くの山間部は森林資源開発に進みつつある。生野・赤穂。丹波で燃やした木材は電気となり都市部へも供給される。(生野・赤穂で2万キロワット) 農産品と合わせて太陽エネルギーを如何に効率的に利用するのかが研究課題です。これらの目途(適正シェア)が立った頃、ジオエネルギーでもあるメタンハイドレードや海洋希少資源開発が進むことを期待したい。
地方創生とエネルギー輸送の安全確保の観点からは、日本海側表層型メタンハイドレードの発掘を優先すべきでしょうね。