2月1日開催の全常任委員会へ付託した補正予算議案から1週間後、2月8日に臨時議会が開かれ可決されました。反対は共産党、自民党、公明党、民主党は賛成しましたが、知事提案(補正予算)に対する各会派の質問では、様々な課題が指摘されました。~できることは何でもする、至急に事業執行することは賛成とする立場からの質問です~
会派を代表しての質問ですから、外せない基本的質問も入れねばならず、また表決で反対するのではないのであまり厳しく追及することもできない、微妙な感じでした。
しかし分権、地方の主体的な権限財源による分権を唱える以上、要求だけすれば良いものではなく国家財政への責任は一切ないとは言い切れないのではないかと常々思っている。今後の大きな課題を少々・・・・
①さて後年度負担は交付税処置されることへの曖昧さは前回も書いたが、さらに財務省の近年の動きが、地方公務員給与削減、交付税総額削減と続いていることから、財政需要額の算出基準が将来も安定しているとは言い難い。
②また経済対策では国家のGDP500兆円に対して、今回事業総額にして20兆円の緊急事業が全国で行われるが、この比率は直接経済額として上乗せされるから経済が好転しなくてもGDPは2~3%上がることになる。兵庫県のGDPは20兆円ですから、必要な市町県の公共投資額は4000~6000億円となります。さてこれで景気回復と判断して良いのか?=消費税アップとして良いのかどうか?
③目標とすべき視点は20年間下がり続けた所得額のアップです。~景気回復の判断基準数値はこれです~ 兵庫県の家計所得を一年で2%上げる、こんな目標を掲げたら国家権限の何と何を獲得しなければならないか?分権のテーマとはこれを考えることです。
⑤株高、円安の流れを創っているのは外国投資分です、通貨安政策に乗り遅れた円高で利益を減らした輸出関連企業の株は底値、企業実力から言えば買いと判断され、円買いから株買いに変わっただけです。
⑥輸出は既に全てドル建てでは無いので、円安メリットはそんなに無い。一方輸入はエネルギー食糧関連で国内需給できない(比率をコントロールできない)また殆どがドル建てなので円安ダメージは相当大きい。今夏くらいには市場価格として顕れる!!
⑦非正規雇用率の見直し、社会保険加盟率の規制、労働分配率の業種別把握と基準値の設定、これらを企業に課すと同時に、法人減税他インセンティブを与えるなど考える必要がある。国税へは関与できないが、法人超過課税で対応できないのか? (これは県の仕事ではありませんが)
時給で働くワーカーを多く抱える欧米と比べて、非正規・パート雇用を一気に拡大した日本では正規非正規の報酬額の差が同じ職能であっても2倍あるとの指摘もある。