行財政構造改革 難しい言葉です。
地方分権改革とよく似ていますよね、行政用語としてカッコイイのかな!
選挙前に浮遊してきては消える選挙公約「地方分権改革」「道州制」とは、①何かよくわからない、②難しそう、③高度な政治知識が必要・・・・ 等と共通点が多い。 高度な政治的判断(選挙票維持獲得を判断基準とすること)とも同類です。
即ち言っている本人が正しい日本語で解りやすく解説できていないのです。(出来ない部分も多いのですが)
例えば分権議論では、主権と分権が一緒にされて地域主権と言われるが、国家から独立した中世ヨーロッパの都市国家を創るかのような地域の独立と国家の主権の下に権利を分ける分権とは全く違う。
行財政構造改革に至っては、地方自治体が行政組織構造や財政構造を果たして変えられるのかという素朴な疑問が生まれる。まして県とは国家方針である法定事務事業をこなしながら、併せて基礎自治体の自治事務も手助けする立場にある。
強烈な変化を表す言葉としては変化が大きい方から革命、改革、改善、修繕となるが、ここは謙虚に「行財政構造改善」と言った方が適切かもしれない。
国各省庁の権限を引き受けること(丸ごと移管なども含めて)それでは国と県との利権争いに過ぎない。何故移管せねばならないのかを行政経費の削減効果に照らすことも重要だが、それだけでは自らを国に仕える役人の枠を超えていない事を示すだけです。一番重要なのは、住民生活や経済活動がどう変わるのか?現在の課題をどれだけ克服できるのか? 具体的に示せなければ基礎自治体や市民は関心を示さない。今の分権議論は結局のところ府県と政令市だけと言うのも頷ける。県民府民と言うが直轄統治地域を持たない府県民とは市民町民に他ならない。分権組織体制で具体的に何が変わるのか、市民生活レベルでの構想や提案がなけれなならない。そのためには交付税制度そのものへの疑問や国庫補助事業へのゼロベースでの評価検証をすることなく額面確保に走るのは先送りと言われても仕方ない。 金太郎飴のような全国一律の制度上(限られた選択肢)で地域づくりを進める方が失敗も少なく遥かに簡単なことではあるが・・・・
行革と分権がいよいよ交錯してきた文章になってます。これは私の持論ですが、行革を突き詰めて考えれば、交付税制度や法的な縛りに阻まれる、そこに手を付けず現行制度上で描くのが行財政構造改善、分権もしくは規制緩和など国制度改革に言及し将来を描くのが行財政構造改革。だから行革と分権は切り離せない。
さて昨年12月26日の兵庫県行財政構造改革特別委員会での意見開陳から2週間後、年が明けて1月10日いよいよ第一次知事案とも言える行革一次案が出さました。そのわずか4日後1月14日には委員会質疑、その6日後1月20日には各会派意見開陳となります。
12月初旬が第一次企画部会案が公表されましたからこの間わずか2カ月ですね。 2月議会での議決となりますが、国の地方財政計画が決まり、26年度はいよいよ消費税アップ、住民税アップ、その前に緊急経済対策5.6兆円の配分と使途、兵庫県行財政構造改革案を覆すに十分過ぎる外部要因が押し寄せてきます。
議会の公正で多角的な観察眼と洞察力が想像力以上に求められる一年になりそうです。