市長から2012年「住みよさランキング」を戴いた。我が養父市のランキングはと言えば・・・
住居水準充実度は突出して良いですね!現代情報社会に生きる私たちは偏差値やランキングに敏感になっています。では算出に用いた指標は何か? それは総合的な指標ではなく安心度では1000人当たり病床数や介護施設定員数、出生数。利便度では店舗面積(1000人当たり)と小売業年間販売額(一人当たり)。快適度では下水・浄化槽普及率。富裕度は財政力指数と地方税収額、所得。
自治体の税制力は言うに及ばず、最近では地方議会の情報公開度や議会改革度もランキングされている。兵庫県も議会基本条例の制定(24年施行)など、少なからず意識しています。
議会活性度では大きなポイントとなるのは、情報公開度(傍聴の自由、議事録公開、議会基本条例、議員提案条例数 Etc)です。ここで考えねばならぬのは、これらランキングを決めるうえで用いられた部分的な指標で単純に順位を決定できるのかと言う事です。
議員提案条例に関しては、兵庫県議会は初の議員提案による基本計画条例を平成18年に制定したが、その本旨は、地方自治法で定められた議決を経なければならない事案以外でも重要と思われる事案を議決対象とすることにこそある。一方で近年活性化しているとされている多くの議会が提案可決している条例とは、法的根拠や事業実施を伴わない理念条例である。例えばがん対策を推進するための条例、中小企業を救済支援する条例・・・・・・ 条例を制定しても何の事業もしなくても良いと書かれた条例が多い。
これら理念条例と呼ばれるものは、事業をしなくても良い事が前提だから、予算や既存事業を見直すことなく幾らでも作ることが可能です。3分は無理でも30分あれば議員ならだれでも書けてしまうのです。ではこれら意味の無い条例は何のために制定するのか? それは県民のためではなく議員や知事などの選挙のため、あるいは部局内の昇進のためにだけ有効なのかもしれません。もっともその無意味さを一番知っているのは制定しようとする者自信のはずです。では何故彼らはそうまでして条例にこだわるのか? それは本人が全く現場状況を理解出来ていないのか?あるいは現場に幾ら具体的な改善事業案を提案しても彼ら(県民)は理解できないと思っているかどちらかです。
ランキングは確かに気になります。一部当たっているところも確かにありますし、影響度は決して小さくないからです。しかし成熟社会での真の成長・豊かさとは、金太郎飴のように画一的で単純に言い表せるものでは無いような気がします。むしろその逆、他とは違う指標を創り追い求めることにこそあるのではないかと思えます。