兵庫県議会議員みなみ但⾺選出 藤⽥ 孝夫(ふじた たかお) オフィシャルサイト

活動情報

藤田孝夫

農業調査・中播磨

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県議団農政環境部会で先進農業地の調査を行いました。今回の調査先は、みずほ協同農園、きすみの営農、兵神ファームの三か所です。ではそれぞれ調査先の特徴と意見交換の内容について。

 

エコファーム・みずほ協同農園の概要

設立 1998年 

場所 三木市細川町瑞穂2328-1

職員20名(常勤取締役1名、正社員6名、パート5名、シルバー人材派遣8名)

敷地 みずほ協同農園敷地13ヘクタール エコファーム敷地20ヘクタール

施設作付面積ビニールハウス31棟(11703ha)

   栽培品目 青ネギ、小松菜、トマト、ホウレンソウ、キムナ

露地作付面積 104281㎡

   栽培品目 大根、ブロッコリ

売上高(2013)8373万円(内野菜の売上高6248万円)

 

コープ神戸の食品残渣処理場として、1998年に当地にコープ土つくりセンターが設置され、その堆肥を使った野菜を栽培、販売先は神戸コープです。売り場、堆肥、野菜栽培の三つの循環サイクルがエコファームみずほ協同農園の仕組みです。従って農園の立ち上げはコープの職員が行い、今も常勤取締役である田中伸二社長はコープからの出向です。 農地の地主は26名の地元も方で、緑公社を通してみずほ協同農園に貸し出されると同時に、出資者でもあります。出資金については資本金500万円、内コープこうべが53%を所持、あとは農地所有者で一株発行価格は5万円です。

初期投資金額は約3000万円、事務所、選果場、ビニールハウス、農具などと思われます。 堆肥はコープで発生した食品残渣を堆肥化するエコファームより購入しています。

栽培野菜は相場価格で全量をコープが買い取り販売します。この場合のメリットはコープにとっては安定価格で良品を仕入れられることと、自社で発生する残渣を野菜栽培に生かせることでしょう。一方栽培農家は中間流通を抜いて利益を確保できること、店頭に並ぶ野菜類に関する顧客の評価などマーケット情報をフィードバックできることなどが考えられる。

正社員6名は大学農学部と県立農業大学の出身者で本格的に農業を学びたい人達で初任給は16~17万円、農園退職後自社農園を運営しみずほ協同農園とパートナーシップを構築しコープへ出荷している方もいるらしい。シルバー人材センターからの派遣8名の作業はもっぱら選果場での仕分けや小分け梱包作業です。

さて素朴な疑問ですが、これだけの規模の農業法人でも年間売上は8000万円強、ちなみにお土産に頂いた大根は1本市価で150円くらいと聞く、田中社長曰く『今まで農家は自分の人件費を計上することは少なく、製造原価は異常に低い、兼業で多からの収入があることも影響している』日本農政の目標は安定廉価、しかし産業として農業を地域に根付かせるためには兼業農家ゆえの原価計算無き農産物が市場価格決定に大きく作用していることも障害となっている。

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農事組合法人 きすみの営農の概要

営農組合設立 平成10年9月 組合員199戸

法人設立 平成25年1月31日 組合員127戸 水田面積57ヘクタール 内営農管理面積37ヘクタール

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特徴は水稲栽培は個人農家主体で行われ法人としては共同作付けや機械オペレーションを担っており、転作作物は営農組合が一元管理する。主要な作物は水稲、麦、蕎麦を水田で栽培している。工程管理や収穫の安定に向けた一元管理を目指している。また同地区内にあるNPO法人ぷらっときすみのの営業店舗(蕎麦や)への納入などもあるようだ。

意見交換では組合長と女性部会の方々だったが、農業女子の平均年齢が随分若い(年齢は聞かなかったが) 今の課題はとの問いに、麦栽培での利益が出にくいこと、作業工数管理により最適な作業効率を求めること、それにより公平な報酬制度を創ることなど挙げられたが、印象的だったのは扶養者控除の上限設定が低いため働きたくても働けない法制度への不満が出たことだ。 (時給は1000円で月によっては10万円を超えるらしい)

彼女らは主婦業をしながら農業女子としても活動している、子育てや主婦業とを両立できる比較的自由な働き方がここでは出来る。スーパーなどのパートと違い、楽しいと皆が言う。きっと自分たちで考えながら農業を行い、その手順を理解し、また結果が収入に直結することを実感しているようだ。 (頼もしい限りです)

 

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兵神ファームの概要

兵神機械株式会社の農業部門で2008年9月よりスタート

水耕栽培に必要な全てをパッケージとして販売、栽培指導も手掛ける

兵神機械の概要

設立 1929年

資本金9500万円

従業員150名

売上高 30億円

事業内容 船舶用ポンプ・機器、水耕栽培設備

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船舶機械、特にポンプ技術を活かした水耕栽培ユニットは、基本的にワンパターンでその組み合わせで増設が出来る設計となっている。基本形は幅6.6メートル、長さ35メートルのビニールハウス内に、高架式の栽培台(幅180センチ×3)が並び、入口にポンプユニットを配置する。 高架台は可動式となっており、通路面積は一本で済むのも特徴。この方式で栽培できる野菜は、ほうれんそう、ベビーリーフ、三つ葉、小松菜、レタス、バジル、青梗菜などの軟弱野菜。

太陽光があれば、室温はあまり関係なく栽培水の温度管理で安定した野菜の成長を維持できる。多層式の蛍光灯やLEDを使った設備より遥かに設置コストやランニングコストが抑えることに成功している。フルセットで一式700万円

また栽培、収穫、梱包、清掃、定植の作業サイクルの提案や経営モデル提案、またブランドとしての包材の提供など品質が安定し、収穫が計算できるがゆえに経営計画が立てやすいのが一番のメリットだろう。課題は室温管理しないので出来る作物が少し限られること。販売先と輸送コストだろう。 直ぐ成長する軟弱野菜類は鮮度管理の観点から消費地に近い方が有利で農地が比較的簡単に手に入る中山間地では輸送コストが嵩む。完全人口光の野菜工場は消費地に建設するのがベストだから、ビニールハウス式は輸送コストが掛かっても採算が合う(販売価格が高い)作物の方が向くだろう。当然研究されているとは思うが。067

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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