9月入学議論の終わり
コロナ禍で授業時間が確保できなくなっていることへの対応として「9月から始業とすれば皆公平ではないか?」どうも此処らあたりから思いついたのではないか?
その根底には欧米各国は9月入学、国際標準に日本は達していない、日本の大学評価が低い、などネガティブなイメージが日本にあることが想像される。
では9月入学にすれば、優秀な留学生が増え、日本の学生や生徒の多くが海外留学にいくのだろうか? 義務教育を5歳から始めれば学力は向上するのか? 9月入学制への移行への議論は、育成すべき能力や人格をどうすれば得られるのかの手順であり、係るコストや教員数など課題抽出だけが目的ではない。
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- ・日本人留学生は約11万人、日本と同じ3月終期の韓国は24万人。
(明星大学教育学部、杉山氏の指摘より)
- ・日本の受け入れ留学生ベスト5
中国12万人人(9月入学)
ベトナム7万人(9月入学)
ネパール2.6万人(4月入学)
台湾1万人(8月入学)
(日本学生支援機構の資料より)
- ・国際的な学習到達度調査で日本が最低だった読解力で上位国は5歳以下で教育開始しているのはイギリス、マカオ。1位の中国、2位のシンガポールは6歳開始。
(経済協力開発機構の資料より)
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教育の国際基準化=9月入学・5歳スタートはハッキリ怪しい。(西欧コンプレックス?)
議論のスタートが違うと言わざる得ない。但し日本の国際化を進める上で我々大人が考える以上に、若年層が長期にわたり交流できる環境整備は第一歩であると感じます。 国籍や移民、定住問題はその次の課題として明確になるでしょう。