前回は参入企業や流通業者ではなく農業生産者にとっての農業振興がテーマでしたが、加工流通など大規模にかかわる人材がいない中山間地にとってやはり重視すべきスタンスは生産です。今回はその続き
大屋高原有機野菜の初出荷式が本日行われました。近年は県議会公務と重なり出席できていませんでしたが、本年は2年ぶりかな?水芭蕉祭りに次いで高原に登りました。(いつも快晴です)
さて、おおや高原有機野菜部会の基本知識を少し・・・・・
・・・・金谷智之部会長、生産者9人で、平成2年から標高約700mの大屋高原(養父市大屋町、農畜可能面積167ha、内・稼働野菜圃場46ha)で有機栽培に取り組んでいて、ホウレンソウやミズナ、ミニトマトなど7品目をハウスで栽培。生活協同組合コープこうべの安全安心な有機野菜規格やJAS規格等、認定を受けた農産物を全量コープへ出荷、年間1億円弱の出荷額を誇る。連作障害や生産に係る情報を部会で共有するなど、大屋高原の独自ブランドとして県下は元より全国的に知る人ぞ知る有名ブランド。出荷体制においても地元での小分け個包装や夕刻出荷・翌日店頭陳列など、生産者と販売者、消費者の3者間で熱い信頼関係がある・・・・・
今年はJA但馬の金子組合長も参加された。上述のように大屋野菜の評価は圧倒的なのだが、長引くデフレや人口減少化で大屋野菜部会と言えでも『儲かる農業』とは言いにくい状況、即ち伸び悩み状況が続いています。しかし天皇賞他大方の農業賞を勝ち取ってきた実力は健在です。今回の養父市特区制度指定を受けて様々農業の可能性が云いされますが、基本は生産ベースにあります。加工も法人参入も流通革命も優れた農産品が安定的に定量的に生産されなければ何も始まらないからです。知事コメントでも、養父市農業特区について、『大屋高原のような何かに特化した農地集約が基本』同じ意味です。
消費者、農業生産者や農業法人、販社、農業委員会、農協、これら農産品を扱うものの利権争いが農業特区ではありません。農業振興に向けてそれぞれができるとこを持ち寄ること協力することが本来の目的です。幸いにして海外で高評価の日本農産物。市場が世界に拡大すれば、豊作貧乏が豊作高収益となります。受給の価格決定メカニズムが国内縮小マーケットで働くのではなく未曾有の世界市場で働くからです。
幸い、日本食の世界的人気! 世界で種々雑多な日本食を広い心で寛容しつつ、本物(日本産品)の日本人による絶対的和食もヤブで作らねばならない。