地方創生、大阪都構想、中国で見る○○達成みたいなスローガンではなくて、もう少し広くいろいろな意味で住民が変化を期待するような行政用語が日本ではブームとなっているようだ。では中身は何なのか・?と問われると明解に答えられる人はいない。 漠然とした大きな期待は身近な生活圏にどんな変化をもたらすのだろう。最小単位の住民自治単位である区(東京の区ではない、市>町>区 世帯数最大二桁)、その区が集まった地位地自治協議会の目線からはマクロ的大転換がどう映っているのだろう。地方創生や規制改革は遠いよその地の出来事ではなく、身近な生活に変化を起こしたり、新しい生活提案でなければならない。
浅野校区自治協議会総会に参加させていただきました。昔あった養父町立浅野小学校に通える学区、9区・世帯数348・人口955名・高齢化率42%が参画する地域自治協議会が浅野地区・・・です。
収入は養父市から自治協への包括交付金470万円、参加者負担などで役600万円、
支出は活動費320万円、給与費190万円、総務監理費90万円
さて事業の内容ですが、月ごとにイベント的な行事が2~3回はあり、且つ料理・カラオケ・手芸・囲碁教室、児童生徒の見守り、要援護者の見守り支援が日常的に皆で行うらしい。 公民館活動の地域版としてスタートしたが今では保険福祉活動や地域防犯防災活動も地域課題となっている。
考えてみれば、養父市など中山間地はずっと人口が減り続けた、しかし生活エリアは、経済活動の広域化に伴ってどんどん広がった。つまり私たちは少ない密度で住みながらも行動範囲を広げていったのです。自家用車の普及もあってなんら困らない生活がしばらく続いたが、高齢化により移動範囲が小さくならざるを得ない人が増えてくると市町合併や学校の統廃合、あるいは小売店舗の大型化・統合など経済的効率を追求する地域の広域化はさらに進み生活し難い人が増えてきた。 地域自治協議会はそのような変化への対応を近隣地域で最適な効率に近づけていく役割を今は担っています。
浅野地域・・・住民間の感情的な満足、安堵感を達成しつつ、次のステップに進もうとしている。それは高齢化や人口減少に対応するだけではやがて限界がきます。課題を克服しつつも地域のあるべき方向性について目標を定めることかもしれません。浅野地域自治・・・は幸いほぼ完ぺきな事務処理能力を獲得し、よく考えられた組織で、そして真面目過ぎずに真摯な運営がされています。 住民自治にとって最適な範囲とは何か? 区分けや地名にこだわった大阪都構想よりさらに解りやすい地域自治協議会構想を描くことが必要かどうか議論しても意味があるように思います。