兵庫県議会議員みなみ但⾺選出 藤⽥ 孝夫(ふじた たかお) オフィシャルサイト

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藤田孝夫

桜満開 入学式

少し遅れた桜の開花、今日は満開です。兵庫県立但馬技術大学へ入学される17名の皆さんおめでとうございます。梅の咲くころ卒業され、今日、桜と共に新たな出会いが始まります。モノづくり・技術立県を目指す兵庫県、その基本的な技術習得を目指すのが本大学です。

「書き方と読み方は、まず教わらなければ教えることができない、ましてや人生においてをや」ローマの哲学者の言葉だそうです。新入学生にとっても教わることの多い日々が始まります。

では何処までの技術を習得すれば完成と言えるのか? 最終的に皆さんが就職してその技術を活かす時、コストや時間をかけずに働くことはありえません。だから一つの答えは無いのです。その時その時での最適な答えを出さねばなりません。という事は考え続けなければならないとうことです。

■パソコンやスマホの部品は約10000点と言われています。工業製品の完成度は99・8%とすれば、1000個の部品で2個不良品がでます。10000点の部品を組み合わせるパソコンでは不良品は0.02%=20個これは大変な話です。しかし100個の部品をユニット化し検査し、完全動作品を組合せば検査回数は10000回から100回に、完全動作品率は限りなく100%に近づきます。これが現代では1つの正解なのかもしれません。いずれ次の正解が現れます。

■私達が何気なく使っている多くの工業製品、そのパーツ一つ一つに多くの技術者が携わり作られ、高精度に組み立てられています。筐体やパーツ、ねじ一本に至るまで統一規格と厳格なまでの精度を求める姿勢こそが、日本製の信頼です。先ほど申し上げたPCの組み立て制度も、組み立て方法や部品管理の技術も この基本的な部品の完成度なしには考えらえません。

「石の上のも3年」桃栗三年柿八年」寿司職人では「飯炊き3年握り8年」という言葉がある通り、修行は10年以上かかると言われています。回転すしの機械化や握り寿司ロボットを使いレシピ通りに作業を行えば、3日で回転すし、スーパーの総菜売り場に並ぶ寿司は売り物レベルに作ることはできるかもしれません。 しかし、魚の旬や、鮮度の見分け方、組み合わせ、更にお客の好みに即座に合わせる一流の寿司職人とはそもそも職種が違うように思えてなりません。

幾ら機械化、工業生産品、既製品の種類が増え品質が向上したとはいえ、その組み付けは長い経験を積んだ熟練の人の手が必要です。 機械の部品製作のデジタル化にしても、その原機となるものは人間の研ぎ澄まされた感性がモノを言います。  

■皆さんはこれから2年間この但馬技術大学でモノづくりに欠かせない基本的な技術をしっかり習得して欲しいと思います。 基本がずれていればその上にいくら専門技術や高度な応用技術を積み上げても、傾きは増長され、やがて崩れてしまいます。今日からの2年間、ものづくりに賭ける精神と間違いのない基本的技術を習得し自己実現を図り、併せて兵庫のモノづくりを牽引してください。本日の入学と今後のご活躍を祈ります。

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