民主党が関西広域連合と約束した(していた)アクションプラン推進委員会での特定地方機関の事務等の移譲に関する法案は手順を踏んで国会提出、実現することは無かった(断定的)。政権が代われば地方からのこれら分権の行方を国はどう考えるのか? これを探り、次の手順を考えるのか今回の上京目的です。
午後3時からの党首討論の直前まで時間を戴きました。意見交換したのは自民党道州制度推進本部 地事務局次長 磯崎氏と同組織幹事長 石田氏です。 続いて細田総務会長、石破幹事長。
【本部の考える制度設計と手順】
1.国統治機構の改革議論は十数年行ってきたが、其々の言い分がある。また具体的な制度(定量的な設計)について議論することが無 かったことから、分権・道州制と言っても、何をイメージしてどの事を言っているのか解らず、議論は深まらなかった。これ以上同じことを繰り返しても多分無駄だろう。 そこで議員や党だけではなく、官僚も含めて、具体的な分権のひな形を創ってしまおう。
2.方法は、国民会議を置く、必要であれば有識者の専門委員会や部会も置くことにし、3年間で一定の結論を答申してもらおう。この間、分権・道州制議論は国民的に話題を呼び、大筋の方向性は定まってくるに違いない。
3.まず道州制基本法を国会可決し、具体的な検討に着手し必要な関連法を整備する事などを決定する。
4.ポイントは、全国一律に国家公務員、地方公務員を再配置することであるから、官僚クラスがこれに納得し何処に所属すべきか納得すれば、地方に優秀な人材を配置することになる。
5.府県無きあとの基礎自治体の規模は当初30万人程度を見込んでいたが、地域性を考えると自治体規模には言及せず、中小市町への支援・補完機能を考える方がようかもしれない。
6.政令市や都については、今後考えねばならない課題。
【質疑内容と分権PTが考える手順】
1.道州制への移行スキームは?
ゆっくり、時間をかけて・・・
2.関西広域連合の進める分権をどう評価しているか?
船頭多くして・・・・ 広域連合と道州制とは根本的に違う、府県存置の連合は利権の問題に終始・・・・
箇所付けなど権限を省庁に残して、財源と人員だけを移管というのは無理がある。権限と財源・人員はセットであるべき。
優秀だと自負している官僚が同僚であった知事の配下になることは感情論的に如何か?
やるなら特区制度活用とか、既存体系では無い制度への挑戦みたいな大義がいるのでは?
3.統治機構改革としての道州制議論(上から)に対し、地方自治の観点(下から)からの分権議論も必要で、関西広域連合はまさに地 方自治の観点から自ら分権を進めようとしている。民主党の地域主権改革(地域に主権は無いが)の議論の浅さはともかく、政権獲得後の自民党本部が考える分権・統治体制改革において、関西広域連合を全く無視することはできないはず。
4.関西広域連合の言う府県存置とは一体何故出てきたのか? 永遠に府県存置か?
5.分権の突破口の意味は?
6.このままでは単なる国と地方の利権争い。
7.誰が首長をやっても、誰がどの階層の議員・役職に就いても、なんとかなる組織体制が整備されてきた。それはそれで良い事であった。しかし綻びも見えてきた。 画一的な発展成功モデルは東京で十分。関西や地方は?
8.本来あるべき自治体の事務事業は何処までか? 自治体別達成度の公開と分権議論をセットすべき?
9.日本の統治機構改革のスキームと関西広域連合との関連性は無いのか?
10.協議の場の設定が急務 場合によっては丸ごと移管他、関西広域連合の分権推進方法の変更も視野?
少なくとも今回は、いつも選挙前に出てくる道州制浮遊論とは少し違うような・・・・・
しかし関西広域連合と協調していこうとする姿勢が無かったことも事実
丸ごと移管は民主党政権とのカラ約束、自民党は知らないでは利権を離さない(分権を進めない)中央集権維持派となる