兵庫県議会議員みなみ但⾺選出 藤⽥ 孝夫(ふじた たかお) オフィシャルサイト

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藤田孝夫

ダイエー

 

ダイエーがイオン(ジャスコ)に吸収され、子会社になることが決まったようだ。

クスリ好きな日本人、ヒグチ薬局・ダイエーはNB(ナショナルブランド)の大衆薬を安売りし顧客を得た。資産の超高回転は、低価格販売により従来基本とされていた小売の荒利率を大きく下げても、売上が上がれば販売コストが下がり、一人当たり生産額’(売上額)が増え会社がつぶれることはなく、かえって成長できる事を示した。消費者に安く売ることを善とし、価格を下げて欲しくないメーカーを悪とした。 グリコやコカコーラ、ネスレなどは自社商品を安く売るダイエーへの納入を断ったりすることもしばしばあった。

ダイエーの最盛期、中内巧氏は日経新聞に記事が出ない日は無いくらいで、同じ流通業に携わる私は、関東のイトーヨーカ堂、鈴木敏文氏とともに流通業界の巨頭言動に注目していた。

 

2004年、ダイエーの経営数値の悪化が顕在化し、世界最大の小売業ウォルマートが食指を伸ばす。こうなればメインバンクであるゴールドマンサックスと日本の銀行が支援するダイエー流通グループとの日米合戦の意味を持つ。産業再生機構の公的資金注入は流通業界の黒船ウォルマート排除が目的となり、ローソン、ダイエーホークスなどを売却し、量販店のダイエー本体のみを税金で支援する方向が定まる。

 

あれから10年あまり、この間ダイエーは新たな生活提案をすることなく、従って売り上げを伸ばすことなく、従業員給与を上げることなく、株主への高額配当することなく、当然納税することなく今日に至った。 これら企業の社会的責任を全く果たさない(経済のダイナミズムを無視)した政治判断の結末が今回のイオンの子会社化とすれば、税金注入による延命は一体何だったのか? 

 

ダイエーを子会社化したイオンは自社PB(プライベートブランド)を広がった売り場に大量に流すと同時に、競合する店舗を統廃合する。パートや業者が困ったり、住民にとって店が遠くなるとの指摘も一部の新聞はしている。確かにそうした一面もある。しかしだからと言ってこのままの経営形態を続けることの方が罪は大きい。消費が無くなった訳ではないのだから・・・ 有能な経営者が健全に経営し雇用促進、納税した方が良いに決まっている。 買い物難民をここで持ち出すのはテーマからずれる。

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