兵庫県議会議員みなみ但⾺選出 藤⽥ 孝夫(ふじた たかお) オフィシャルサイト

活動情報

藤田孝夫

養父市制20周年記念

7月7日七夕祭りでもあるが、織姫と彦星が年に一度だけ出会える日、養父市が新しい幸せに出会う日になる偶然の一致かも。養父市政20周年記念式典が開催されました。20年間で御縁を戴いた多くの自治体関係者や郷土出身の著名人他、600人ぐらいだろうか?ホール一杯の来賓、市功労者表彰を受けられる方々、市民を代表する方々が参加されて式典はスタートしました。

私はみなみ但馬選出の県議会議員として挨拶させていただいたのですが、養父市民でもあるので、他の来賓よりテーマ性を持ってお話する必要がある。即ち20年を振り返り、成果・課題を語り、次の展望・可能性を語ることが役割かもしれない。もちろん市長・市議、市民への敬意と感謝は忘れてはならない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

養父市が誕生して20周年 初代が佐々木憲二市長、梅谷馨市長、そして広瀬榮市長、養父郡の旧4町合併で行政効率を高め、時代を生き抜く、但馬中央の郷として栄えるんだと言う市民の期待を背負って三人の市長が頑張って来られました。また市民代表としての歴代市議会議員の皆様、市職員の皆様、本当にありがとうございました。そして何よりも主役である市民の皆さんにも感謝と敬意を表します。皆さんと共に改めて20年を振り返り、次の10年、20年を想像する機会としたいと思います。

■今の養父市と言えば知名度的には「全国農業特区」でしょうか?「自家用有償」でしょうか?  また様々な規制改革を強行突破され続けてきた 剛腕広瀬市長の知名度でしょうか? 実は私の県会議員生活も丁度20年です。  今兵庫県政は巷で大変お騒がせしています。例の文書問題ですが、ポイントはパワハラも政治資金パーティーも企業からの贈答品も法律違反は証明できないかも知れません。しかし動議的にこのままで良いのか? 県民感覚と祖語はないのか? 職員が委縮することなく合議制で県事業が話し合われているのか? 県民代表たる議会の意見は反映する県政となっているのか? 県政運営の在り方、組織が機能しているのかなどを私の所属する百条委員会で模索しています。個別の県民事業への影響が無いよう心掛けますのでしばらく静観願えればと思います。またご意見があればお聞かせください。

■小さなどこにでもある田舎町、養父市。何とかしなくてはと思い続け、アンテナを高く掲げ、あらゆる可能性を探る動きは、誰もがあまり気にしていなかった(失礼) 国家戦略 農業特区に手をあげました。世間の注目を浴びること、養父市を知ってもらうこと、広く日本中に認知していただいたことは一番の成果でしょう。(今後のあらゆる選択肢に養父市が入ったとは大げさか?)

 さて実績は、

■農業委員会の先見性と理解  農地の権利関係事務を市が行い農地の効率化流動性

■農業法人14が養父市に、内8つの法人で52.34ha耕作し、内取得農地面積は2.13ha

■経営耕作面積 全国的に減少が続き H22年比 平均11%減少 養父市は9.8減少

■基幹的農業従事者数 全国では33.6%も減少 養父市では22.6%の減少(H22比)

いずれも増加好転してはいないのですが、減少に歯止めをかけつつあります。

 

現在の兵庫県人口は535万人 2050年予想423万人 24%減少

養父市人口2万1千人 2050年予想 1万2千人40%減少

この事実は誰もどうしようもないのです、受け入れて対策を練ることが必要で減少を止める増加に転じさせる、これはほぼ不可能なのです。

しかし予想はしていたもののここまで急に人口減少、若者流出が進めば経済的なトータル数値はなかなか向上しません。 

これら減少を止めて増加に転じることをあきらめてはなりませんが、一方で人口が減っても快適豊かに、幸せを感じながら暮らす方法が見つかれば人口や経済高の数値を右肩上がりばかりを求めることは必要なくなるかも知れません。 

■人の幸せは2つ

  • お金が儲かり、モノが手に入り、社会的地位が得られること(金モノ名誉欲の充足)
  • 自己実現、成長、繋がり、感情、自分の価値観を大切にして、金モノに固執しない。

前者は高度競争社会、東京のような環境です。後者は沖縄など地方でしょうか?

東京の平均給与は約563万円 沖縄は330万円 ところが合計特殊出生率は東京が0.99人、沖縄1.6人 結婚子育てできない理由として経済的理由を一番に挙げるむきが多いが、このデータではこの論は当てはまらない。さてどちらが幸せか? 養父市はどっちでしょうか?(養父278万円 1.54人)

農業特区の実験での最大効果は、前述したように土地の流動性を高めると、人の流動性も高まったこと。やりたい人に使ってもらえる農地整備。農地だけでなく畑地も林地も、住宅地も商業地も規制改革が必要で、県市の推進方策が必要です。これは特区には馴染まない。

更に事業の設計で目指すものは、人の幸せ、歓びをどう感じてもらえるか、東京との比較ではないオリジナルな田舎指標が重要です。総合計画とはもはや経済トータル数値だけでは表せないのです。

例えば・・・・

■自家用有償の移動手段は、特区メニューから派生したものですが、今まで外出しにくかったお年寄りの方々が、外にでて銀行・病院・買い物に加えて、人と会う楽しい食事する、趣味のサークルに行くこと等で、高齢者の笑顔を何人にどれくらい提供できるか? そのための事業のハズ。

■子育てしやすい町日本一とは、施設を沢山作って無償化する事業も重要ですがこれは東京のやり方で大きな財源が必要です。財政状況が脆弱な町では限界があり勢い国が財政支援をすべきとの不満に終始します。 同居あるいは、ご近所に住んでいる祖父母やそれに代わる地域の人々が、協力して夫婦共働きができるように、子育て世帯を助ける仕組みを創ることが重要かもしれません。

■若者を呼び込む起業・スタートアップは地域資源活用を優先し、大手工業製品には無い付加価値を求め、小さくてよい、小さいのがよいとしUIJターン希望者には協力するという市民からのメッセージが必要です。この熱意はきっと養父出身の若者にも届くと思います。

こんな養父市創りを誰がするのか? 市長がしてくれるのではありません。市役所の職員がしてくれるのではありません。 県も国も他地域に先駆けて優先的にはしてくれません。 ここにいらっしゃる皆さんをはじめ養父市民がやるしかないのです。

市長のリードで多くの先進的実験を行い輝かしい実績を揚げてきた養父市。次の10年はこの実績に市民全員の意見反映が出来る仕組み創りが最も必要です。何処に何を創り、誰がどう運営するのか? 負担はどうするのか? 市民協働で何が必要で何を行うのか? 内閣府が決めるのではありません。 市役所はそれら市民意識を醸成し、側面支援することで多くの眠れる市民の知恵を活かせる仕組みで市政を行えるのです。

市が県が国が何をしてくれるのか?ではなく、私達は何処へ行こうとしているのか? 私達一人一人が何ができるのか? これらを考え実践できる次の10年であることを願い・今ここで皆さんと確認し合いながら 養父市政20周年を高らかにそして心からお祝い申し上げたいと思います。  

活動報告最新記事10件
全記事月別アーカイブ