R6年度、私は農政環境常任委員会に所属しています。県内各地の農林水畜産業に関する取り組みを調査したのですが、前回投稿した農魚委員会との意見交換に続き、農業者が何を考えどんな行動をとっているのか? 興味深い点がたくさん発見できました。
豊岡市 内町地区は昭和51年に団体営ほ場整備事業で21aの区画に整備した。その後の環境変化は、農業機械の大型化、農家の高齢化、担い手の減少(農家の8割に後継者なし)などに対応するため、農地中間管理機構関連の農地整備事業に着手する決定をされた。
既に内町農事組合法人を設立されており一定程度農業経営の維持に向けた動きはされていた、今回更に整備することとなったのですが、地元農家や住民の決断理由が理論的でした。
「水田管理が出来なくなると農地が荒れ、居住空間が悪くなる。快適に暮らすためには管理された農地を守らねばならない」つまり農業は儲けるためではなく環境維持のためと解される。四季折々変化する水田を借景に暮らせる環境こそが大切とのこと。
パイプライン整備 4M農道整備 100×70M区画 などにより21台のトラクターは大型1台に、16機の田植え機は1台に、コンバイン6台は4条刈り1台に集約。
この地は市街から進むと、左が山で山沿いを奈佐川が流れ、真ん中に水田、そして県道沿い谷の右側に集落が細長く点在する。土地は川に向かって緩やかに傾斜している。農村環境を守るためには農業経営も経済的持続性が求められる。得られた住環境は農業者に限らず、農業と関係のない居住者にとってもすばらしいもののはず。どこの地域でもある地域の美化運動が農地維持の軽い運動になっただけと思えば納得できるかも知れない。