カルチャーショック
今まで農業経営を革新し儲かる仕組みを作って来なかったのか?それとも儲け以外に大切なものがあって儲けに徹すればそれが失われるのだろうか?
農事組合法人 あぐりーど玉野さんの調査に伺いました。
■農法の特徴
水稲作付面積 水田20ha 乾田12ha いずれも直播(苗では無く種まきから育成)
契約栽培を基本として他の農家からも集荷・直接販売
水田はドローンにより種まき 乾田はトラクターで種まき(V字不耕起)
マイコス菌(菌根菌)により雑草抑制と不耕起 ドローン操縦・一部農作業も業者に委託
一人当たり耕作面積目標は50ha(大型高速機械の導入)
圃場管理システムはザルビオを使用(汎用性の高い育成管理ソフト)
農業の経費率は以前より70%減
■質問してみました
Q1ドローン直播は直線的に蒔けるのか?ばらかれば刈り取りにこまるのでは?
Aほぼ一直線、
Q2生産コストでは乾田の方が低いと思われるが今後は水田を無くすのか?
A販売先要望に応える作物供給が出来るよう乾田化していく
Q3乾田と水田とでは獲れたコメの品質や味覚は同じか?
A同じものが出来る
Q4乾田の水やりはどうしているのか?
Aパイプラインで必要な分だけやる
Q5乾田でパイプラインということは水平である必要がないので圃場の傾斜は?
A関係ない
Q6平均的な圃場面積は?
A一枚(一作業単位)は5ha
Q7環境創造型農法の適用指定は受けているか?
A50%減農薬で指定を受けている
Q8雑草対策は大変ではないか?
Aラウンドアップを使用 雑草で土の表面を覆うので光合成がしにくくなり抑制できる
A夏の水田は大量のメタンガス(温室効果はCO2の20~30倍)を発生するので環境負荷は低い
■この農法(直播・畑・大規模)が特に播州あたりで本格導入されるとどうなるのか?想像してみた。
水源は必要だが水路が不要、田を水平に保つことが不要、 畦畔・法面・が不要 田植え機が不要となる。これらは大きな管理コストとインフラ整備コスト減となる。
結果、播州平野から水田が消えヨーロッパの麦畑(大草原)のような景観になる。
水辺の生き物から始まる生物多様性は維持できるのか? それともそもそも生物多様性とは人為的なもので地球の歴史から見れば瞬きするような一瞬のものなのか? 大きな疑問が湧く。